初めまして!!!
私は新潟大学大学院で情報通信を専攻しているK.Yです!!
このような形で自分の勉強していることが発信できてすごく嬉しいです!!
まず「電気」と「通信」について
さてさっそくなのですが、
「電気」と「通信」
にはどんな関係があるでしょうか??
( 参考までに、、、
電気 : 電荷の相互作用によって発生する物理現象の総称
通信 : 遠方の相手に情報を届けること )
単純に言葉を繋げると「電気通信」になりますね。
電気通信は読んで字のごとく電気によって通信を行うことです。
電気通信の実用的な例としては、
〇 固定電話 : 同軸ケーブルを用いて電話回線に接続し、情報を伝達する
〇 有線LAN : LANケーブルを用いてネット回線に接続し、情報を伝達する
〇 電気回路 : 回路を用いて出力側に接続し、情報を伝達する
などがあります。
同軸ケーブルの断面図
上の例に共通して言えるのは、「ケーブル(導体)を用いて電気で情報を伝達する」ということが大切です。これがいわゆる「電気通信」となります。
「電波」と「通信」について
じゃあスマホとかワイヤレスイヤホンも電気通信でしょ??と思う方がいると思いますが、答えはNoです。
確かに電気がないと電化製品は動きませんが、通信の視点から見ると、導体を媒体にして電気で通信するというのが電気通信のキモです。
スマホ等の機器による通信は「無線通信」と呼ばれます。
文字通り、媒体を必要としない(厳密には空間が必要)通信を無線通信と言います。
じゃあ媒体を必要としないのは分かったけど、電気は使えないし何で通信するの??という疑問が出るかもしれません。
それが、
「電波」
です。
「空間を用いて電波で情報を伝達する」通信が「無線通信」です。
電波は電気と磁気の相互作用によって発生する波のことで、この波は絶縁体中を伝わってしまう優れ者です。
電波の伝わる図
( 良く分かる 実用ノイズ対策技術 http://www.miyazaki-gijutsu.com/series2/noise051.html より)
「じゃあ電気通信はもういらない!!無線通信さえあればいいじゃん!!」
ほんとにそれが叶えば何でもできちゃう気がしますが、実はそれぞれにメリットとデメリットが存在します。
電気通信
〇メリット
・媒体が存在し、それに沿って電気を流せるため、安定した通信が可能
・通信速度もある程度保証されている
〇 デメリット
・ケーブルを用いるため、場所をとる
無線通信
〇 メリット
・媒体が存在しないため、場所を取らない
・どこでも通信が可能
・近年では、通信速度が上昇中
〇 デメリット
・媒体が存在しないため、電波の経路を妨げる障害物に弱い
( → 具体的には、導体によって遮断されてしまう、電気と逆の性質 )
・物理的制約や法律的な問題を抱えていることが多い
( → 出力W数や周波数を大きくしすぎると、人体に影響 )
それぞれ一長一短といった感じですが、やはり無線通信の最大のメリットの
「媒体が存在しないため、場所を取らない」
「どこでも通信が可能」
という点が一番今注目されていますね。
次のお話では、無線通信の少し深い原理についてお話ししたいと思います!!!
眠くなるかもしれませんが、実際のお話を混ぜながら書こうと思うので、ぜひご覧ください(m_m)
参考文献/URL ( 請求記号が書かれている本は新大図書館にあるのでぜひ参考に!!!)
・石井望, アンテナ基本測定法, コロナ社, 2011 ( 請求記号 : 547.53 I75 )
・岩橋榮治, 伝送工学概論, 東海大学出版会, 1994 ( 請求記号 : 547.1 I92 )
・池上文夫, 通信工学(電気・電子工学基礎講座), 理工学社, 1997
・良く分かる 実用ノイズ対策技術, http://www.miyazaki-gijutsu.com/series2/noise051.html